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SGクラス 模擬国連で2組入賞

8月7,8日、第5回全国高校教育模擬国連大会がオンラインで開催され、本校から出場した5組10名のうち、SGクラス6期生(高2)斉藤さん・坪内さんペア〈D議場モルドバ大使〉と、SGクラス7期生(高1)長谷川さん・宮下さんペア〈E議場ケニア大使〉が、優秀初級者賞を受賞しました。各議場約40組中、入賞は4組という厳しい審査でしたが、生徒達は力を合わせて賞を勝ち取りました。

以下、受賞した生徒4名による報告です。
 

◆当日心がけたこと(長谷川さん)

今年の模擬国連の議題は「児童労働」です。当日は各国大使によるスピーチの後、大使間で議論を重ねて決議案を作成する活動を行いました。スピーチの際、特に心がけたことが二つあります。第一にスピーチを所定の時間内に収めること、第二に自国であるケニアが抱える問題を簡潔に伝えることです。自宅からオンラインで参加したため、宮下さんとは常時連絡を取り合いながらスピーチや議論の内容を擦り合わせました。

議論をして決議案の内容を固めていくプロセスでは、私たちは最後の最後までPPP、NP、そして出典資料を読みこんで、議論に臨みました。自国の児童労働問題の最新の情報を、責任を持って深く理解したうえで、他国大使と交渉することができたと思います。これにより、準備不足による不安や緊張を感じることなく大会を楽しむことができました。

◆入念な事前準備が大切(宮下さん)

7月に議題と担当大使が決まると、PPPとNPを作成しました。PPPとはPosition and Policy Paperの略で、議題に対する自国の現状や提示された論点に対する政策をまとめたものです。PPPを作成する際には、できるだけ国際機関や政府関係機関などの公的なサイトを使って調べ、自国について知ると同時に自国にとって有益であるような政策を考えました。NPとはNegotiation Paperの略で、大会の前に他の大使と共有するものなので、自国の政策を簡潔にまとめ、色やイラストを使いながらポスターのように1枚にまとめました。私たちは特にPPPが大事だと考え、2週間かけて作成しました。

大会前には、同じ議場の各国大使が作ったNPを一通り読み、自国の政策に協力してくれそうな国をピックアップしておきました。結果的に全て想定通りにはいきませんでしたが、他国の政策を理解しておいたことが交渉で生きたと思います。

◆SGクラスの学びを生かして(坪内さん)

初めて模擬国連に出場し、初めて同年代の他校の生徒と言葉を交わすことができました。自国モルドバの現状と議論のゴール、この2点をスピーチしたときに実感したことが、「SGクラスでいつもプレゼンする機会があったため上手くいった!」ということです。国際文化の授業やコミュニケーション英語の授業でプレゼンをする経験をたくさん積むことができたため、私たちは話すことや議論することに慣れていたと思います。そのおかげで、グループ内の他の大使たちと良い議論ができ、話をまとめることができました。

今回、同年代の他校の生徒と話したことで、新しい知的発見を得ることができました。ブレイクアウトルーム内で意見をまとめる際、遠慮せずに疑問点やアドバイスを言うことによって、多くの人が理解できる内容にできたと思います。

◆大会で学んだこと(斉藤さん)

私がこの2日間で学んだことは、初対面の人の前でも変わらず積極的に発言することの大切さです。模擬国連では全員が平等に発言する時間を与えられるわけではありません。そのため、いかに積極的に発言をするかで周りの大使の皆さんからの評価が決まります。この人と一緒に政策を考えたい、この人になら任せられると思ってもらうことができて初めて自分の発言に説得力が生まれます。集団で討論をする際に、いかに信頼を得ることができるかがとても大切だと感じました。

一方、異なる意見をまとめることの難しさも実感しました。政策の細かな認識の違いで揉めてしまっている大使さんがいましたが、そんな時に「こうしたらどうでしょう?」と建設的に議論を進展させる技能が必要だと思いました。双方の意見を取り入れつつ、新しい意見を考えることは簡単ではありません。今回の経験を、今後の学びや対話に活かしたいです。

受賞の有無にかかわらず、SG生たちは明るく前向きに学外の大会に参加して成長しています。今後の活躍が楽しみです。