ビルマ(ミャンマー)で軍のクーデターが発生した2021年2月以降、SGクラスではビルマの民主化について考える特別授業を毎年開催しています。
11月28日(木)、SGクラス9期生(高2)は、在日ビルマ人のウィンチョさんとマティダさんご夫妻、日本ミャンマーMIRAI創造会の石川さんをお招きし、出張講義をして頂きました。
家族と離れて学び続けている学生の皆さんや、民主化のために戦っている女性兵士の皆さんとビデオ通話で対話しました。歌うことが好きという話から、その場でお互いに歌声を届け合うなど、両国の若者の優しさ、強さ、賢さが響き合う時間となりました。
以下、授業後の生徒たちの声です。
- 今回の講義を聞く前、事前調査や動画を通して、クーデターによって非常にたくさんのミャンマー人が殺害されたということを学びましたが、避難しながら勉強に励む学生達や学校の様子などを、講義や現地の学生との対話を通してより具体的に感じることができました。絶えない内戦やそれによって生活や安全が脅かされている中での勉強する意義などがとても印象的でした。(北岡さん)
- 音楽は国を超えて、つながることができるということを再認識しました。また、国名をミャンマーではなくビルマと言うだけでその人たちに少しでも寄り添えることがわかりました。講義の中で最も印象に残っている言葉が「次の世代の子たちのために戦う」という言葉です。自分のことしか考えられなくてもおかしくないきつい環境でも、そのような素晴らしいことを考えている人たちがいることに感動を覚え、同時に衝撃的でした。(江畑さん)
- 特に印象に残ったのが難民キャンプの同世代の子ども達とビデオ通話したことです。子ども達から「学校に住んでるか、家に住んでるか」を聞かれた時、SG全員が寮生ではなかったのでそれを伝えたら、「羨ましい」と言われました。普段電車に乗って学校に行くのを面倒に感じることもありますが、家から学校に行くことがどんなに幸せで贅沢だったかを初めて感じました。自分が当たり前だと思っていることが絶対ではないことを常に心に留めつつも、腫れ物に触るように話すのではなく、いつも通りの会話をすることを、関わる上で大切にしたいです。(軸屋さん)
- ミャンマーの学生さんや兵隊さんたちとお話をさせていただけたことがとっても嬉しかったです。本来なら絶対に交流が取れない人たちと交流ができて、お互い笑い合って歌も歌えてなんて経験は、本当になかなかできるものじゃないと思います! 「置かれた場所で咲きなさい」という言葉があります。自分のいるべき場所が最初から決められていて、逃げるなと、ときに責められているように感じる言葉です。本人が望まないなら、置かれた場所で咲く義理なんてありません。けれど、未だ置かれた場所で咲く以外の選択肢がない人たちがいて、進んでその場で咲こうとする人達がいます。お話ししたミャンマーの生徒さんも兵隊さんも、大変な状況下で自分たちでできる最善の生き方を自分たちで選択して生きていました。彼らの強さをあの短時間でも強く感じましたし、あれだけ素敵な彼らやミャンマーの方々が置かれている状況に怒りも覚えました。(藤井さん)
一人ひとりが、かけがえのない大切なものを受け取る1日となりました。このような機会をくださった皆様に心より感謝します。
SG生もビルマの生徒も、学びを止めることなく、民主的な社会を支える大人になることを願っています。